——— 本業は農家。初めてのクリエイティブ制作で不安はありましたか？

賀集さん：不安はなかったです（笑）、いいものを作ってくれそうだと最初から信頼していました。講演会の話を聞いただけで、赤坂さんがどんなものを作っているかあまり詳しくはなかったのですが、初めの成果物から理想的なものが出てきて、赤坂さんに頼んでよかったと思いました。

赤坂：ありがとうございます。最初は私からの提案がベースで進めていましたが、だんだん賀集さんも一緒に考えて意見してくれるようになって、コミュニケーションが心地良くなっていったように感じます。

賀集さん：今もお任せして提案してもらっていることも多いですが、今までの米業界にはないような攻めたアイデアやデザインセンスがいいなと思います。提案してくれるコンセプトがどれも良くて、いつも家族で迷ってしまいます。

赤坂さん：嬉しいです。今まで作った事例だと…米農家をしながら、自分の趣味と重ねていけたらより楽しくなると思い、賀集さんの息子さんが大好きだった「キャンプ」をテーマに提案したことがありますね。

賀集さん：「賀集 野営米」と名付けた、キャンプやアウトドア向け品種や炊き方を提案する商品を開発しました。それまでは年に一回くらいの頻度でキャンプをしていましたが、子どもたちから「キャンプに行きたい」と言われることが多くなって、最近はヘビーキャンパーです。

——— 今後もクリエイティブや商品開発に注力していくのでしょうか？

賀集さん：お米の場合は食べてみないと味がわからないので、キャッチーで見た目にインパクトがある商品を開発して、まずは興味を持って手に取ってもらえるように工夫していきたいと思っています。

赤坂：制作の進め方としても、一気に多くのものを作るというよりは、毎年話し合いながら丁寧に作るものを選んでいます。少しづつアイテムが増えていくことで、ブランドの世界観が見えやすいですし、時間やお金も無理なく進められていると感じています。

賀集さん：特にロゴは、いろいろなアイテムに汎用しやすく作ってもらえたので満足度が高いです。催事で使う横幕や腰巻も制作してもらいましたが、おしゃれでイベントでも目立ちやすいですし、年中活用できるので提案してもらってよかったものの一つです。

——— あとがき

外部の制作パートナーがいてよかったと感じることは？という質問に、「異業種の人と話すのが好きで、いい刺激をもらっているし、自分も頑張ろうと思います」と話す賀集さん。単なる制作会社ではなく、互いの産業を尊重し合えるパートナーであることを嬉しく思います。そして、これからも共に第一産業の新しいカタチを生み出し続けていきます。

賀集農産 6代目　賀集達矢さん
農業高校、大学卒業後は会社員として働く。その後地元にUターンし、家業である米農家に専念。6代目に就任。子ども３人と妻でキャンプに行くことが楽しみ。

■ Instagram
野営米：＠kasyu_camp_rice
賀集農産：@kasyu_nousan

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